林 佑一
代表者
代表者 林 佑一
- ゆきくらげ創業への想いをお聞かせください。
- 【魚沼ゆきくらげ 林佑一インタビュー】
私が初めてきくらげに興味をもったときのことをお話しさせていただきます。
数年前に、ぼけ〜っとTVを眺めていると「きくらげのお刺身」が紹介されていました。
まずきくらげを生で食べるということに衝撃を受けましたし、その大きさや厚さを見て「一度食べてみたい!」と強く思ったことを覚えています。
「善は急げ!」ということで、すぐに取り寄せて食べてみたのですが、そのシャキシャキとした食感と味わいに一瞬で虜になり「この衝撃をたくさんの方々に味わってもらいたい」と思いました。
そんなタイミングでコロナウィルスが蔓延し、経営している飲食店もかなりのダメージを受けました。
「このままではやばい……」
何度も何度も挫けそうになりましたが、なんとか踏みとどまりながら商売を続けていました。
そんな時にふときくらげのことを思い出したのです。
「自社できくらげを栽培し、販売することで新しい活路を見いだせるかもしれない」
また、あのきくらげのお刺身を食べたときの驚きと感動をたくさんの人々に伝えたいという想いもあり、きくらげの栽培をすることを決めました。
21歳で調理の世界に入り、29歳に会社を立ち上げてからいまだに厨房に立っていますが、きくらげには「決して主役にはならない」というネガティブなイメージしかありませんでした。
しかし、いざ周りの人に聞いてみると「嫌い」という人はほとんどおらず、むしろ好印象をもっている方が多いことを知り、きくらげの栽培をはじめる後押しとなりました。
そこから一生懸命きくらげについて勉強する日々が続きました。
知れば知るほどきくらげのポテンシャルは高く、特にその栄養価の高さには驚くばかり!
ビタミンD、カルシウム、食物繊維、鉄分などの含有量が多いこと、さらにカロリーもほとんどなく、ダイエット食品としての可能性も秘めている……。
我が家には育ち盛りのこどもが3人いるのですが、長女が貧血に悩んでいることもあって「鉄分」を豊富に含んだきくらげを食べてもらいたいという親心もありました。
栽培を本格的にはじめたのが令和4年8月。
まったく携わったことのないジャンルでしたので最初はどうなることか気をもんでいましたが、その心配をよそにきくらげたちは順調にスクスク育ち、いまでは我が子のように「おはよう」「今日も元気だね」と声をかけながら育てています。
収穫の際は、手塩にかけて育てた娘をお嫁に出すような気持ちです。笑
私が住む新潟県南魚沼市はお米や日本酒でも有名ですが、「まいたけ」や「しいたけ」などのきのこ類を製造販売する企業がたくさんある「きのこ王国」でもあります。
真冬には3mもの雪が降り積もるこの土地には豊富な雪解け水がわき、その栄養満点の清らかな水で育つきのこは特別な存在。
この「魚沼ゆきくらげ」も、きのこ王国の仲間に入れていただき、きのこ産業を盛り上げていければと考えています。
またきくらげに携わる方々を増やすことで、新しい雇用を生み出し、街を元気にしたいとも思っています。
現在、日本で販売しているきくらげの95%が中国産。
これだけ栄養価があってヘルシーな優等生を海外から輸入するのはもったいないと強く感じています。
完全無農薬で安心安全に食べられる「魚沼ゆきくらげ」を……
「もっともっと日本のみなさんに食べてもらいたい!」
そんな想いで毎日きくらげと向き合っています。
林佑一